僕の宵と明けの唄

僕の宵と明けの唄

アスペルガー症候群の僕の生活・趣味を綴ります。

トラウマ克服〜ハッピーメモリを増やすお出かけ(小岩井〜網張温泉)

 

 

 旅。知らない街、空気、行程でのつまみぐい、風景や名所、感動、初めて会うひとびと。

 

 中学生のときだったか、国語の教科書で、旅に出ると、「高揚した目」を持つのだと書き記したエッセーがあって、大人になるにつれ特に一人旅をした時に、それを実感することが多くあった。

 

 一方でもう何度も行く場所、落ち着く場所に人を連れて行ったり、出かけたりという、ハッピーメモリの上書きみたいなお出かけもいいもんだ。

 こないだ、雫石方面に行ってきた。肩ひじ張らない、ナチュラルなお出かけである。  当日は、昼食を盛岡の街中でとり、「思いつき」で行ったもので、そういう距離感も雫石方面のいいところだ。

 

 今回は、晴天の涼やかな午後、小岩井農場を車窓から眺め、一本桜、「松ぼっくり」でジェラード、崩落した玄武洞、網張温泉国民休暇村の足湯まで足をのばした。ほぼ、いつものルートである。

 

長山街道 

 小岩井農場は、生育中のデントコーンの葉や幹の青さがとてもよい。

 青い牧草の中に立つ葉を茂らせた桜の木の先に、残雪消えた岩手山を眺め、さらに青い空と白い雲を仰ぎ見る。

 いつの季節も、お前らはいいやつだ。

  

 玄武洞は崩落したとて、崩落したなりのダイナミズムを見せつけてくれる。

 しばし、崩落前、よく足を延ばして、川沿いのその場所で、憩いの場として、旧友らと時間を過ごしたのを思い出した。

    

  足湯では旅行客のマダム一人と話す。

 「午前中、幼稚園の子たちが仙女の湯(露天混浴風呂)に7人も入ってて、先生たちもてんやわんやしていたのよ」・・・想像しただけでもにやけてくる話だ。

 横浜から、よく訪れているという女性に、「こないだ横浜出身の小田和正さんのコンサートに行ってきました」と、少し余計な話をし、しばし歓談していたところに、大きなアブがやってきて、わーきゃー騒ぎ出したもんだから、退散したが、顔からも汗をかくほど温まり、一期一会の会話に心も温まった。   

 

 

 いろんな旅。

 そう遠くない昔、ぐったり過ごす日々、毎日でなくてもいい、無理せず朝の散歩を日課にして、細道から目の前に開ける北上川を見るだけで、心が晴れたもんだ。

 そうやって、動けるときには、ゆるやかな景色を眺めることも、ハッピーメモリを蓄積して穏やかな心を取り戻させてくれると、実感を込めて記す。