僕の宵と明けの唄

僕の宵と明けの唄

アスペルガー症候群の僕の生活・趣味を綴ります。

旅で印象に残るもの~盛岡のおすすめは?

 

 

 いろんな旅をして、あるいは街を歩いていて、自分が魅かれるものは何かってことについて、述懐してみる。

 

 例えば、京都に旅行に行ったとき、最も目に焼き付いているのは、歌舞練場を通りから覗いた風景だ。

 昭和2年にできた建物だというが、お好み焼き屋など、庶民的な赤のれんの先に、人々が闊歩する姿。その上を見上げて「歌舞練」の文字が、一見、さびれた壁に見えるのが、京都に来たんだという気持ちにさせてくれたように思う。

 

 京都の舞子さんになる夢を見て、やってきた地方の少女たちの心に思いをはせるからなのか。

 

 日光に行った時は、入り口にある、商店。夕方、夜景のライトアップを見るために、そこの外の椅子で待たせてもらったのだが、そこのおばさんが、ちょうど帰るところで、会話した。

 何年の歴史があるのだろうか尋ねなかったが、いい感じに古びていた。

 日光とともに歩んできた生活感のある歴史を、そのおばさんの会話と、「今日は洗濯物を早く取り込まないと。寒くなってきたでしょう」と、スクーターに乗って家までさっそうと帰る姿が印象的だった。

 

 秋田縦貫鉄道では、今は使われてないであろう、駅から見える石積みの倉庫や、古びた標識。

 

 宮古に行った時は、いつも印象的に感じるのだが、浄土ヶ浜に接岸してある、数隻のさっぱ船。

 簡素な、何の飾りもない、ただ、凪の中を人を運ぶためだけに作られたそれに、人々の生活を感じる。

 

 もちろん、目的の風景や、建造物、美術品があって、その場所に行くのだが、実は帰ってくると、心に残っているのは、その生活の背景なのだ。

 

盛岡のおすすめは?

 コミュニケーションが苦手だから、一期一会の人との出会いとか、なかなか言えないが、それでも、旅では人のやさしさに触れることが多い。

 逆にいえば、盛岡に旅に来てくれた人には、よりやさしく接しなくてはと、固くなる。

 自然体が一番なのだろうけど、何かの縁で、声をかけてくれたのなら、観光ガイドのつもりで、接したい。

 これから、夏休みになって、観光客の皆さんの中で、ひげ面の怪しい中年に声をかける奇特な方もいらっしゃるかもしれない。

 押しつけは禁物だが、盛岡の巷の人々が井の中の蛙っぷりを最大限に発揮してPRしたらどうか。

 

 さて、なにが、おすすめだろう。

 

 じゃじゃ麺と冷麺は欠かせないが、五百羅漢を見ていただくことや、中津川沿いを散歩してもらい、紺屋町界隈に行ってもらうのは、どうか。

 

 その行き道で、何か目につくものを拾ってもらえればいいのかな。

 

 暇なときにかみさんと相談して、候補地を見つくろってみたいと思う。